算数限界編問12の解答

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<解説>

この問題のテーマは『折れ線の最短距離』と『正六角形の分割』です。

まずは、「三角形APQのまわりの長さが最も短くなるように点P,Qをとり方」を考えます。
これは要するに、“長さの和 AP+PQ+QA の最小値”を考えればいいのですが…

最短距離を求める

正六角形ABCDEFを、辺BCを折り目として折り返した正六角形をA'F'E'D'CB、辺DEを折り目として折り返した正六角形をEDC''B''A''F''とします。 
すると、明らかにAP=A'P、AQ=QA''ですね。
よって、「長さの和AP+PQ+QA」は、「長さの和AP'+PQ+QA''」と同じです。
つまり、「長さの和 AP+PQ+QA の最小値」は、「長さの和 AP'+PQ+QA'' の最小値」、つまり『点A'から点A''までの最短距離』を考えればいいわけです。

2点間の最短距離は直線ですから、下図のように2点A'とA''を直線で結べば、それが最短距離となります。
このとき、PとQの位置はともに判明します。

最短距離

いよいよ本題(BP:PCとDQ:QEを求める)ですが、これは相似を発見することで解決しましょう
ところが、上の図を見ても直接には相似な三角形は見つかりません。
そこで、正六角形を、下のように正三角形6個に分割して考えてみましょう。
正六角形の1辺の長さを1とすると、分割された6個の正三角形の1辺の長さもすべて1となります。

分割

(1)
下の図において、A'BとCA''は平行なので、三角形A'BPと三角形A''CPは相似です。
相似比は、A'B:A''C=1:3=BP:CP
よって、BP:PC=1:3となります。

BP:PC

(2)
さっきと同様に、三角形A'EQと三角形A''DQは相似です。
相似比は、A'E:A''D=3:2=EQ:DQ
よって、DQ:QE=2:3となります。

DQ:QE

 

正解;(1)1:3 (2)2:3


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