算数限界編問27の解答

問題に戻る


<解説>

まずは展開図を組み立ててみると、問題文にもあるように、三角すいになります。
三角すいの頂点に、次のように勝手に記号をつけました。
※以下の画像にある数字の単位は、すべて cm です。

立体

このままでは、どの面を底面にしても、高さを求めるのは厄介です。
そこで、この立体を切断してみることにします。

切断する前に、面ABCについて調べてみます。
一目でAB=ACの二等辺三角形、ということがわかりますが、それだけではなくこの三角形は特殊な図形です。
AからBCに向けて垂線を引き、その足をMとします。 このとき点MはBCの中点(真ん中の点)なのでBM=15÷2=7.5cmです。

三角形ABC

三角形ABMにおいて、角AMB=90度、AB:BM=12.5:7.5=5:3です。
このことから、三角形ABMは、辺の長さの比が3:4:5の直角三角形であることがわかります。(AB:AM:BM=5:4:3ですね)

次に、CからABに向けて垂線を引き、その足をHとします。
このときできた三角形CBHは、三角形ABMと相似です。
(角CBH=角ABMは共通、角AMB=角CHB=90度より、2組の角がそれぞれ等しいから)
よって、CB:CH=15:CH=AB:AM=5:4なので、CH=15×4÷5=12cmです。

さて切断の話に戻りましょう。
三角すいを、3点C・D・Hを通る平面で切断します。

切断

三角すいA−HDCとB−HDCの体積の和を求めることになりますが、両方とも面HDCを底面と見ると、高さはそれぞれAHとBHにあたります。
したがって体積は、(底面積)×AH÷3+(底面積)×BH÷3
=(底面積)×(AH+BH)÷3=(底面積)×12.5÷3 となり、あとは三角形HDCの面積を求めるだけです。

その三角形HDCですが、これもまた特殊な二等辺三角形なのです。

三角形HDC

HからBCに向けて垂線を下ろし、その足をNとします。 NはDCの中点で、DN=19.2÷2=9.6cmです。
三角形HDNにおいて、角HNB=90度、HD:DN=12:9.6=5:4です。
このことから、三角形HDNは、辺の長さの比が3:4:5の直角三角形であることがわかります。(HD:DN:HN=5:4:3ですね)
よって、HN=12×3/5=7.2cmとわかります。
ゆえに、三角形HDNの面積は、19.2×7.2÷2で求まります。

求めたい三角すいの体積は、19.2×7.2÷2×12.5÷3=288cm3です。

正解;288cm3

問題に戻る