算数限界編問49の解答

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<解説>

どの点を通れば良いのかにこだわるよりも、まずは切断面の形から決めていった方がミスを防げるでしょう。

<本解>

切断面の“形”は、上図のように6種類あることを確認しておきます。
D・Eあたりは見落としがちな切断面でしょう。

では、A〜Fの切断方法がそれぞれ何通りあるか考えてみましょう。
そのままで数えるのは大変なので、何かに対応させてみます。

A:正三角形
立方体の頂点1個と対応させることができるので、頂点の個数と同じ8通り
B:正方形
互いに平行な2面に対応させることができます。面は6つあるので6÷2=3通り
C:長方形(細長い)
立方体の辺1本に対応させることができますから、辺の本数と同じ12通り
D:長方形(正方形に近い)
立方体の辺1本あたり2つの長方形を作れるので2×12=24通り
E:五角形
中点1個あたり2つの五角形を作れます。中点は12個あるので2×12=24通り
F:正六角形
立方体の向かい合う頂点2個と対応させることができるので、8÷2=4通り


以上より 8+3+12+24+24+4=75通り です。


<別解>
少し高度ですが、重複度に着目した解き方もあるようです。
一般に、同一直線上にない3点を選べば、切断面がただ1通りに決まります。
立方体の中点12個から3点を選ぶ方法は12C3=220通り
ただし、この中には「立方体を切断しない場合」「3点より多くの点が同一平面上に並ぶ場合」があるので、そのぶんを引く必要があります。

あ:立方体を切断しないもの
立方体の同一面上にある4点を選んでも立方体は切断しませんから、これらを丸々除きます。
4C3=4通り:1面あたり 4×6=24通り
い:4点が同一平面上にある切断面
上の解説におけるBとCの切断です。切断面の4点から3点を選ぶ方法は4C3=4通りですが、数えたいのは1つだけです。
すなわち、切断面1つにつき4−1=3通り取り除く必要がありますから、(3+12)×3=45通り
う:6点が同一平面上にある切断面
上の解説におけるFの切断です。切断面の6点から3点を選ぶ方法は6C3=20通りですが、数えたいのは1つだけです。
すなわち、切断面1つにつき20−1=19通り取り除く必要がありますから、4×19=76通り

以上より 220−(24+45+76)=75通り です。


<本解>は丁寧に数え上げるという算数らしい解法ではあるが、DとEが相当に数えにくい。
<別解>は数え上げが少なくて済み楽であるものの、「重複度」の考えは小学生には酷だろう。

正解;75通り


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