算数限界編問69の解答

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<解説>

難問です。当然(?)ダイヤグラムを描いて解くことになりますが、工夫が必要になります。

まず、ぴー君とかー君の様子を「エスカレーターに乗って観察した」ダイヤグラムを描きます。


このとき、エスカレーターは止まって見え、代わりに3階の床と4階の床が下っているように見えるはずです。
じっとしているぴー君は同じ位置にいて、かー君は上りも下りも同じ速さで歩いていることになります。
こうすると、ダイヤグラムで三角形の相似や、二等辺三角形を見つけやすくなります。

右図は、ダイヤグラムにいろいろ線を書き加えたものです。
横線T-Uは、かー君が4階に戻って来た瞬間に、3階から「ぴー君2号」がじっとしたまま旅立った様子です。
横線T-Uは、横線P-Qと全く同じ状況であることがわかるでしょうか?
(両方とも、「かー君が4階を出発すると同時に、3階からじっとしている人がエスカレーターに乗った様子」ですよね)
よって、図のUD=QB=RE=20段、EU=52−20×2=12段とわかります。



ここで、じっとしているぴー君が、3階の床から1段ぶん離れるのにかかる時間を[1]とします。
PQとTUは(ぴー君が3階の床から20段ぶん離れるまでの時間なので)[20]となります。
ここから、ダイヤグラムをとことん図形的に分析していきます。


上左図において、△PQBと△PRDは相似で、相似比は20段:52段。
よってPR=[52]、QR=[52][20][32]

上中図において、△CBFは二等辺三角形なので、BM=MF。
BM=QR−TU=[32][20][12]
よってMF=BM=[12]。FE=BE−TU=[20][12][8]

続いて上中図において、△FEDと△FMCと△SQBはともに相似です。
比例式[8][12]SQ=32段:MC:20段より、SQ=[5]、MC=48段。
エスカレーターの段数はAP=CT=CM+MTですから、48段+12段=60段。 →[ ア ]の答え

次に[ イ ]は、上右図のYSの段数にあたります。
上右図において、PS=[20][5][15]
△PQBと△PSXは相似で、[20][15]=20段:SXより、SX=15段。
よってYS=60−15=45段。 →[ イ ]の答え

※ダイヤグラムより、かー君の歩く速さとエスカレーターの速さの比は4:1とわかります。
※解説でお気付きでしょうが、「35段」の条件はなくても解けてしまいます…(^^;


正解;ア=60 イ=45


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