木沢トンネル・前編

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※撮影日:断りのない限り、2007年04月

2004年夏の豪雨により、旧木沢村は甚大な被害を受けた。
この地域はもともと土砂崩れが比較的多いが、今回はそのレベルでは無い。

山が、国道が、流失した。

そして急遽、新しくトンネルが掘られることとなった。
災害復旧工事のモットーは、現状を回復すること。
だが、現状回復困難という結論から、ルート変更という異例工事が行われた。

このトンネルは急ピッチで工事が進められ、2007年に開通した。
一時的にではあるが、その爪痕を残したまま…

 


 
追立ダムを過ぎ、国道193号を北に進んでいると、それは出現する。

 
復旧工事で新たに造られたトンネルの南口である。
この内部に、特異点が存在している…いや、当時は存在していた。
 


 


 
木沢トンネル南口に接近。
見た目は普通の面構えをしている。
 
 
ここまでは2007年4月撮影だが、一時的に過去に戻ってみよう。
現場は上の写真と同じ、木沢トンネル南口。


 


 
これは2005年11月撮影。
工事中は片側交互通行でこんなシェルターみたいな中を通っていた。シェルターの外で特殊な工事をしていたのだろうか?
 


 
そして2005年8月撮影。
本格工事直前のこの写真は、一見2007年と変わらないように見えるが、扁額の名前が今と違っているのがお分かりいただけるだろうか。
 
そう、ここにはもともと「大用地トンネル」という別のトンネルが存在していた。
しかし、豪雨によりここから北側の道路が流失したため現状復旧をあきらめ、急遽「大用地トンネルの内部から」掘削をはじめ、木沢トンネルが誕生した。
つまり、開通直後は「トンネル内分岐」という特異な名残を残していたのだ!


本題に行く前に、気になっていた人もいるだろうから、ちょこっと紹介。

さっきから写真右下に写り込んでいる洞穴のような物体は、大用地隧道。
つまり大用地トンネルの旧隧道であり、木沢トンネルの旧々隧道である。
 


 
こちらは、工事前の2005年8月。工事後のさっきの写真とほぼ同じ姿なのは意外だ。
 


 
ならば、今度こそ内部に侵入します。。



 
ぴ、ぴか〜…

…ちゅう

…!

 

ぴ??




後編。


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